質問②凝ったごはんの時の器の選び方?-作山窯の場合-

 第三回の相談所では仕事への姿勢と器の使い方についての二つのご質問に各窯代表がお話します。二つ目のご質問はM.T様からのご質問

(質問②)「おすすめのコーディネート術が知りたいです。レストランみたいな感じではなく家でちょっと凝ったごはんを作ったときにお皿で統一感や華やかさを出す方法を教えていただきたいです。自社に合うお勧めのガラス、カトラリー、ランチョンマットなども合わせて教えていただけると嬉しいです。」

‐作山窯 高井社長の場合‐

作山窯 高井社長(以下 高井):器から考えるのって難しいよね。どんな料理が出るかわかんないしね。料理を盛った時に自分自身で「かわいい」とか「おいしそう」って思えることが大事なんじゃないかな?そういう思いって相手にも伝わると思うし。

まず自分が何が好きかを大切にすると。‐

高井:そうだね、それから、大切な人と一緒に食事をするそのシーンを想像した方が良いんじゃないかな。そうしたら本を見たりしても自分とその相手に合った雰囲気に気づき易くなると思います。

一般的に何が良いかみたいなマニュアルじゃなくて、相手のことを想う気持ちを基準に自分も好きなスタイルで考えるっていう事ですね。‐

高井:その方がいいと思う。

以前、「開発の情報収集や市場調査の為に雑誌を読んだりお店を見に行ったりしない」とおっしゃってましたが、そのものづくりの感覚とも通じるような気がしますね。‐

高井:そうだね全然読まないよ。食器売り場も見に行かないしね、他がどうかには興味無いから。窯元の名前ですら地元の駄知や瑞浪の大手くらいしか分からないね。

僕は開発してると、どうしても、この製品は他と比べて一定のレベルに達しているか?とか気になって不安になるんですよね。‐

高井社長:深山さんには深山さんの白磁の良さがあるじゃないですか。そこを僕はすごいと思ってて、それを突き詰めれば十分じゃないかな。変にこだわっちゃうとそのこだわりが評価されるか不安になるんだと思う。この美濃の地域で白磁で良いものを作ろうってとこは他に無いよ。うちもチャレンジしたけどやっぱり難しい。土もの主体のうちには白磁を作る環境や人材はいない。でも反対に深山さんには土ものが作れる環境は無いと思う。結局はお互いに無いものねだりみたいなものだよね。(2021年9月3日掲載)⇒次回、第三回うつわやきもの相談所-深山編-に続く*9月10日掲載予定(毎週金曜掲載)

(取材後記)質問者の方へのコーディネートのご回答のはずが、いつのまにか私の器づくりへのアドバイスになってしまいましたが、コーディネートにしても器づくりにしても自分が何が好きか?得意か?という事に真摯に向き合う高井社長、そして作山窯さんの姿と通じるものを感じられるお話でした。(深山 柴田)

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