■器:kawasho青白磁、■おすすめする人:深山 松崎社長
「これは語っても良いのかな?」紹介する青白磁の器は元々は愛知県瀬戸市にあった【川昌製陶所】が製造していた器という深山の松崎社長。
2018年、共通の顧客やデザイナーを通し交流のあったその窯元が廃業すると聞き、「様々なオリジナル製品を作っていたのを知っていたし、世に送り出してきたのにもったいない!」と思い、深山で継続できるものがないかと川昌製陶所に掛け合いに訪れたそう。
実際に行くと、種類がものすごくいっぱいあったので何度も川昌さんに相談してその中から60アイテムほど選んだそうです。
問題はここから。型を借りて試作してみたら「こんなのどうやって作るの?」ってくらい独特な形状がいっぱい。
すごく薄かったり、ろくろで引いたそのままの形状だったり。こんなのちゃんと作れるの?と不安だったが、試作をしてみたら、不思議なくらい普通に作れたとのこと。
作り手だからわかる形状のセオリーみたいなものがあるんですが、川昌さんの製品はそれを上手に破っていて。自分たちにはない発想の形状でだったそうです。
釉薬も同じく。すごく良い青白磁だが焼成温度帯の幅が狭く、そこに合わないとうまく焼けないため、釉薬メーカーと共に開発してやっと作れるようになったそうです。それでも、窯の温度は変えなければいけなかったので1300℃以上にならないよう調整して焼いているとの事。
形を作る上でも、焼成する上でも、深山と川昌製陶所のものづくりを掛け合わせながら生まれた今までにはないものづくりのうつわ。
レストランなどのプロユースが中心の器の中から、家庭使いとも調和するのではとご紹介するのが、軽やかな和モダンのうつわ「locube(ロクベ)」、青白磁のグラデーションが美しい「sooo(ソウ)」、そして折り紙からなる多面体のうつわ「origami(オリガミ)」のカップなど。
最後に松崎社長から「今思えば、川昌さんの作風と通じるところは多かったですね。磁器の製品なんだけれど手作り感がどこか残っていて、それを鋳込み成形で生み出すと言う共通点がありました。
好きな人からはものすごく愛されている製品が多かったので、復刻生産として受け継ぐことができてよかったです。」と(おしまい)
(取材:2020年12月12日)
■ご購入はコチラから(outstanding products storeへ)
・・・・・參窯ミノウエバナシ contents・・・・・
●ブログ「三窯行えば、必ず我が師あり」 |
●オンラインストア「outstanding products store」 |
●コラム「ノグチサンのミノウエバナシ」 |