『162年間かけて生まれた釉薬銅板下絵技法のカップ』

■器:sasasa 8oldglass、■おすすめする人:深山 柴田正太郎(デザイナー)

『sasasa 8oldglass グリーン』

薄く作った直径約8㎝の白磁のカップの外側に描かれた竹林をモチーフとしたストライプのような文様。製品開発を担当する柴田さんが2010年に製品化したこのカップは、美濃焼生産地の一つとして磁器の生産を行っている岐阜県瑞浪市稲津町小里(おり)のものづくりを受け継ぎ生み出されています。

絵付け工程。和紙に印刷した絵柄を手仕事で器に写し取る

この絵付けは『銅板転写紙』という、文様を印刷した和紙から、素焼き状態(約800度で一時的に焼いた状態)の器に、水を使って写し取る技法で施されています。器は天然原料で出来ているため、正確には一つ一つ誤差がありますが、和紙という柔軟性のある素材を使うことで、個体差にあわせて絵付けが可能となります。

『1848年 里泉焼(りせんやき)による、日本初の銅板転写絵付の器』

この技法を1848年に日本で初めて試みた窯元は、現在の深山の工場裏に建つ石碑のあった『里泉焼(りせんやき)』。おすすめの器sasasa8oldglassに使われている技法は、すでに廃窯したこの窯元の技法を基礎とし、それを発展して生み出しました。

『陶原祖創業之地:瑞浪地区の陶原祖を祀った石碑。その背後が深山の工場』

現代の絵付け技法と比較すると格段に手間はかかりますが、本焼成(約1350度の最終焼成)で器と絵柄が溶け合い一つとなるその風合いは比肩するものがありません。この技法をベースに、絵柄に使用する顔料のガラス質を増やすことで、絵柄字体に輝きと質感を生み出したのがこの器に使用される『釉薬銅板下絵付』と呼んでいる技法。絵柄が底面にまで施され、素材の質感を余すことなく感じることができる器です。

器の裏面まで絵付けを施しています

「底面の絵柄は飲んでいるときに相手に見てもらえます!」と柴田さん

新たな技術は常に生まれてきます。だからといって過去の技術が古いとは限りません。過去の技術でしか表現し得なかったものがあるのであれば、それを受け継ぎ、そして現代の暮らしと調和するよう仕上げることで次に残していく。残すことが決して目的ではなく、何をもって良いうつわだと感じられるか、その多様性のために受け継いでいきたいと柴田さんは語ります。(おわり)

(取材:2020年12月7日)

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