美濃焼ってどんなもの?と聞いて、ある特定の器の形状や色が思い浮かぶ人は少ないのではないでしょうか?
一般的には「織部」「志野」「黄瀬戸」*1などの釉薬が特徴とされてはいます。
でも実は、手にしたことがない人はいないのではないかと言われるくらい、日本の暮らしの中に溶け込んいるのです。
自宅で使っている器や、お気に入りコーヒーショップのロゴ入りマグカップ、ファミリーレストランのお皿、はたまた、喜ばしい日のフレンチレストランで楚々と出される食器類など、美濃で作られているものが少なくありません。
家で使う食器から、業務用として用いられる器まで、あらゆるものが美濃で作られています。
なんと言っても、和洋食器とタイルの製造において日本一の出荷額で、日本で作られる食器のおよそ半数を美濃地域で作っていることになります。
そんなわけで、美濃地域の2~3人に一人は、やきものにまつわる仕事*2に関わっている身内がいるそうです。
●注釈:*1.「おりべ」「しの」「きせと」と読みます。いずれも和食器に使われる釉薬で、古くは室町時代後期から使用されている伝統的なやきものの色合い。いずれも当時から美濃地域で生産されており、現在もつづく。歴史的な背景としては美濃焼の代表的なもので、これらを作り続けてきたことでやきものづくりの基礎が定着した。しかし、現在はこうした定着した技術をもとに現代の暮らしと調和したより幅広い食器を製造している。 *2.2021年現在美濃地区には328社(岐阜県陶磁器工業組合連合会所属する食器、タイルメーカー)があり日本一の生産量を生み出す。そして、それに加え、発送を担う「問屋」、原料を調合し土を生み出す「土屋」、釉薬を生み出す「釉薬屋」、パッケージを作る「箱屋」、絵付けに使用する転写を作る「転写屋」、製品を作るための型をつくる「型屋」、その型のための原型をつくる「原型師」などなど多様な関連産業があるため、その裾野が広くなる。
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